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2006年6月14日 (水)

国を愛する態度・心を養う?(Ⅱ)

 愛国心の議論をめぐってまた一言。

 すべての国民が愛国心を持つことが善であるかのような議論では、国を愛することが例えば命の大切さを子どもに教えること等と同列に扱われているように見えます。命の大切さは人の道・道徳に関わること、愛国心は個人の思想信条に関わることですから扱いも区別しなければなりませんが混同されている感じがします。6/12(月)のTBSラジオ「荒川強啓デイキャッチ」にゲスト出演した藤原正彦氏(『国家の品格』の著者)は教育基本法改正の愛国心問題に触れて次のように述べていました。

 明治維新の頃、当時の民衆をまとめるために使われだした「愛国心」という語には「ナショナリズム(一体感(この訳ブログ筆者))」と「パトリオティズム(愛郷心)」とが混在してしまっているために愛国心をめぐる議論は常に堂々巡りとなり収束することがない。だからこの語を使うことを止めて二つの概念をはっきりと区別していくべきだ。愛郷心と言うものは、自分の親や家族を自然に愛するのと同じく、それを持っていないと海外ではその人の人格が全く信用されないぐらい非常に大切だが誰かから強制されるものではない!・・・と。

 たしかに故郷の山河を想う心は個々人が生まれながらに与えられた環境とその生活の中で育まれるもので千人いれば千通りの愛郷心がある。そして互いに尊重し合える。そういうもののはずです。

 一方、命の大切さのような命題は千人いても万人いても一つです。息とし生きるもの全てに共通するまさに普遍的な道理であり思想信条以前の基本的な事柄です。だからこそこちらは「道徳」となる。

 漠然とした曖昧な表現である「愛国心」という語を廃して状況を正確に把握しようと言う藤原さんの提言に私も賛成です。

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